ヴィラコティ♡管理者:佐竹尚子という魔女

吹田市には事業者連絡会という会がありその会のグループホーム、特定有料施設部会とデイサービス部会にめいの家は所属している。15年前、入居されている方を看取ることにこれでいいのか?他のグループホームはどうされているのだろう?と不安な気持ちがあった私はグループホーム部会に飛びついた。教えてほしい事や相談したい事がいっぱいあったから。15年前は市内にグループホームが10か所くらいしかなくて、そのほとんどの施設が連絡会に参加していた。私は出来たばっかりの施設の新参者で右も左もわかりません。教えてほしい事がたくさんあります・・とご挨拶した。

ヴィラコティ岸部の管理者:佐竹尚子さんはその部会にいた。
印象は・・物静かな綺麗な賢いちょっと近寄りがたい方。
時々話す一言がピリッと場の雰囲気を引き締めるような感じでねぇ。

福祉の世界には上下ジャージで化粧っけなくリュック背負ってどこへでも行っちゃうような体育大会出場者みたいな輩が多いんで
佐竹さんは異質でした。
大きなネックレスにキラキラ指輪で、いつ会っても今お化粧しましたくらい綺麗にしている。なかなかできる事ではない。
流行りのチェスターコートを着てヒールで登場する。
カッコいいのさ!!
みなさん!!ジャージを止めてさ、佐竹さんみたいにさ素敵にさ!!と何度声に出しそうになったことか‥。自分と同じくらいの体重の婆様や自分よりももっともっと大きな爺様を一日何度も抱えてベッドへ、お風呂へ、食事へ・・そりゃあ動きやすいが一番です。でもその動きやすいが、介護士=ジャージスタイルに定着して、お化粧もせず髪きゅっと束ねて日焼けもシミも気にせず頑張っちゃうスタイルとなったことに私は大いに抵抗がある。30年くらい前、私はジャージ姿で特別養護老人ホームにいました。みんなおそろいの黄緑のジャージに施設の名前がでっかく入っていてなぜかナースシューズを履いていて。割としっかりした婆様が「運動会みたいねぇ、みんな元気がいいことよ」と言いました。隣にいた車いすの婆様が「そりゃあほーよ。わてらみたいな重たい荷物を持ち上げにゃあならんて。運動会よかしんどいだろよ。腰にもいろんなもん巻いとってやでぇ」と困ったように言いました。聞きながら私は、もう二度とジャージは着ない、腰痛ベルトは見せない、と誓ったのです。この格好は、利用者さんを傷つけているんじゃ?・・「私が重いから」おしゃれも出来んとおるんやと思われてる??重い顔せず辛い顔せず、私は世界一おしゃれな介護士でいよう!!ってね。赤いワンピースを着ていたらそれだけで笑顔くれる。綺麗にお化粧して とほっぺた撫でてくれる。綺麗な色やねぇ、いらんようになったら頂戴よ、とブラウスをいたずらっ子みたいな顔して引っ張る。みんな「きれいなおねえさん」が大好きです。だから、どんなに面倒でもちゃんとお化粧してちゃんと綺麗な色のお気に入りの服を着て職場に向かう。佐竹さんはそれをちゃんとやりこなしていて、私みたいな変な気合もなくおしゃれな介護士なのだ。きれいなおねえさんなのだ。

何きっかけだったかはちょっと昔すぎて覚えていないのですが・・佐竹さんと一心さんと私たちは月に一回くらいは飲み会をするような仲良しになった。
ここで、私の佐竹尚子像はガラガラ・・ガラガラと音を立てて崩れるのだけどね。(笑)
めっちゃ飲む、めっちゃ笑う、めっちゃ下ネタ、めっちゃ楽しい面白い下町のおばちゃんを兼ね備えた美魔女だったんです。
皆を誘ってくれて、お店予約してくれて、寂しい人に声かけて、悩んでる人の話聞いて、飲み始めから下ネタ満載で大いにその場を笑わせ和ませ仲良くさせてくれる。そして気が付けば自分のことは何も話してなかったりする人。
絶対に絶対に人を嫌な気持ちになんかさせない。
ヴィラコティの皆さんはきっと、安心して佐竹さんについて行ってるんだろうと思う。
部会で気に入らんことがあって私が怒り始めると佐竹さんはちょっと下を見てニヤッと笑う。あーまた始まった‥と思ってる感じが手に取るようにわかる。
テンション下がる、笑いそうになる私は、おかげで少し冷静になれる。

16年前、看取りについて勉強したくて部会の門をたたいた私の一番の収穫は
この人だ。
私はこれでいいのだと思えたこと。
こんなぶっ飛んだ管理者がいたこと。
どこまでも人を思う大切さを知ったこと。
美しい介護士がいるってこと。
とにかく楽しいこと。

佐竹さんは気付いてないかもしれないけど、私は何度も救われている。
仲いいからって意見を同じにしない潔さも好き。
愚痴を言っても必ず糸口をくれるとこも。

もも次が亡くなって
「凄く寂しいでしょ。何時もなんかしら泣いちゃうでしょ」とストレートにLINEが来て、可愛い花束が届いた。みなさんが私を、ちょっと腫れ物に触るような時にド直球。その通りです!本当に嬉しかった。

緊急事態宣言が解除されたらまた一緒に飲もうねって約束しています。

今日は、佐竹さんに感謝を込めて書いてみました。

 

ヴィラコティ♡管理者:佐竹尚子という魔女”へ2件のコメント

  1. (株)ビジネスラボラトリー 森井 昭光 より:

    コロナ禍の中、元気が出るブログ有難うございます‼️
    現場は本当に大変だと思いますが頑張って下さい。
    力仕事があれば、雨宮遼を遠慮なく使ってください

    1. meino-ouchi より:

      お久しぶりです!やっとまた書き始めました。一回目のワクチンが終わり6月11日に2度目のワクチン接種します。ちょっと安心しています。森井さんもご自愛ください。今年のクリスマスはきっといいことある!!って思いません?(笑)また、マスクなしでお会いできる日を楽しみにしています。コメントありがとうございました。

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