ぴいたこの魔法

最初の頃に書いたように、めいの家開所直後は本当にご近所さんに嫌われていて、民家の中なのに山の中の一軒家 くらい孤立して白い目で見られて避けられて「歳を取っても私は認知症になんかなりません!失礼なこと言わないでください」なんて言われちゃってね。どうしたらいいかなぁ、ここでみんながご近所さんと仲良く暮らす方法・・の一つとして思いついたことが駐車場にたこ焼き屋さんを作ること。お外から買いに来てくれて、めいの中から買いに出て、たこ焼き屋台で出会い知り合い、歳を取るということや認知症を知ってもらい地域に溶け込んでいくという筋書きです。どう?
ってことで、自分たちで小屋建てて、ぴいが始めてくれた。(このいきさつは宮﨑いずみのページを読んでいただければ・・私が騙した経緯が載っています。笑)
毎日、朝から夕方まで開いていて買いに来られない人のおうちにはお届けもしていた、15年前に先取り!デリバリーたこ焼き!!小さな子供たちが買いに来るともれなくお母さんやお父さんが来てくれて駐車場のベンチでたこ焼き食べたりラムネ飲んだりしてる爺様婆様に出会って、挨拶したり子供ちゃんたちに声かけてるうちに・・私の策略どうり仲良くなっていった。学校帰りの子供たちのたまり場となり、ぴいはどこの子が風邪を引いているとか、子供たちの家族のこと、ご近所さんの困りごとなどなんでも知ってる人になった。

子供たちもぴいと話をするのが楽しくてこの写真のような毎日だった。そこに爺様と婆様が混ざり、私にとっては夢の時間だった。地域の子供たち、施設の爺様婆様、ケアマネージャーさんや近所の皆さん・・こうして地域の輪っかは広がっていくんだと実感した。
ぴいたこのたこ焼きは本当においしい。チーズが入っていたり、お餅が入っていたり、ポン酢とマヨネーズを合わせたソースが抜群にうまい!!こだわりの瓶コーラや鉄のかき氷機ハツユキさんでかくかき氷は新雪のように柔らかくホワホワだったなぁ。約二年間の幻のぴいたこは、ぴいが介護士になってお店を縮小し、そして畳んだ。行事の時など時々開けてくれていたけど小屋が台風に負けてしまって取り壊した。今はもう跡形もなくなっているけど、ぴいたこがあったからご近所さんと交流できて、今のめいの家がある。

何とも味わい深い屋台でしょ。もう一度復活させたいって思うけど管理者さんになっちまったぴいをぴいたこに引き抜くことはめいの家としては死活問題だわね。でも、この味はいつでも再現してくれる。ぴいのマイたこ焼き器で前の日からおだしも仕込んで焼いてくれるし、めいの夏祭りや文化祭、吹田市の介護フェアや地域のお祭りには出店する。屋台は幻だけどコロナが収束したら是非!ご馳走しますよっ!!ほんとに、おいしいから!皆と仲良くなれる魔法のたこ焼きです!

みんなでぴいのたこ焼き囲んでワイワイできる日が一日も早く戻ってきますように・・・。