おせっかい

元々人の悩み事や困り事に、わざわざ手を挙げて参戦するタイプの私はたぶん「おせっかい」な人間だ。
ほっといてくれればいいのにってことを、もっと大きな事件にしてしまうんだけど、あんまり自覚なくて…そうだよね、自覚あったらいやがらせじゃないか!

めいの家には4年前からインドネシアの子がいる。一年前に結婚して夫婦で働いている。
結婚するといった時も一人前に働いてるわけでもないのに、つい何か月か前に日本語学校卒業しただけでまだ永住できるって決まってもないのに結婚って!って思ったし、言った。雪の中で写真が撮りたいと雅矢が雪降る街にレンタカーを借りて連れてった。引っ越しも病院受診も何もかもめいの家のスタッフが手伝ってきた。介護福祉士を合格しないと日本にはいられないからって毎月研修会まで開いて1年になる。インドネシア人が日本人と同じ待遇で働けているかどうか‥彼らを守る法律に基づき月/28000円×二人分=56000円を日本語学校に支払っている。×介護福祉士に合格するまで…だ。もちろん給料とは別に、ね。ビザの申請時はまたこれがまとまったお金がかかるわけですよ、会社負担でね…まぁ、こんな状態なんで日本人と同じ独り立ちした職員とは到底私は思えなかった。今も思ってない。

この度、歩いて帰れるところに住んで働いている彼らは、ここから1時間半から2時間かかる土地に引っ越します!と嬉しそうに言った。「は??それ介護福祉士取ってからじゃダメなん?」って聞くと、仕事、介護福祉の勉強、家との往復で疲れたと。もっとインドネシア人と交流したいし自由に生活したいという。日本で結婚した友人はもっと自由だと言って‥‥久しぶりに響き渡るような大声でキレてしまった。この前手術した右手首の動脈から血が噴き出すんじゃないかと恐れたほどだ。そして、目を真っ赤にした彼らが言ったことは「結婚についても、お金を貯めてるか、勉強してるか、遊んでたらあかんとか…いろいろ言われたくない。仕事に関係ないことで怒られた、ひどいこと言われた。仕事を辞めて自由になりたい。だから辞めます。」

どれだけの人に手をかけてもらったか、手伝ってもらったか、優しくしてもらったか‥‥なんてなんもない。理解して働いてるって勝手に思ってたし、二人を心配するめいの家の日本人はいつも声をかけてたんだ。「勉強してる?」「貯金しないとダメよ。」「この本読みなさい」「わからないことはすぐ聞きなさいよ。」「勉強進んでる?」「日本語下手になってない?」‥‥どれもいらんお世話だったようで、どれも言われたくなかったようだ。

来年早々にはめいの家を辞めてウキウキワクワク新天地に向かう二人にめいの家のスタッフはもう何も言うことはない。ただ私も含めてみんなこの年の瀬に、想いが伝わらない文化や国民性の違いに呆れてショックを受けた。実は今も溜息のまま・・。4年一緒にやって来て何も伝わらないって…伝わってないって…あ‼‼あるか!日本人でもあるな。あるある!笑

文化の違い、国民性の違い、宗教の違い、だいたいそれで済ませてしまう。いやいや、それで済まさなきゃ仕方ない。外国人と働くって簡単じゃない。こまやかなことが伝わらない日本人だっていっぱいいるし考え方だって違うに決まってるけど、それをはるかに超えてくる。だって、日本語が通じないんだから。これ、差別とかになる?なったらごめん。

技術的なことを開発するとか、計算するとか、芸術的なこと‥絵を描くとか歌を歌うとか‥だったらいけるんかな、人の気持ちを汲み取る仕事はもう私には‥情けないけどどうしていいかわからない。

外国人介護人がほとんどを占めている施設もあるそうだ。どんどん増えてきている最中に こんな逆行しちゃぁダメでしょって思うよ。上手く働いてもらう方法…干渉せず仕事だけをしてもらう。会話は仕事のことだけ。…‥そんなこと考えながら‥…めんどくさ‥…そんなに似合わんこと気を使ってせにゃならんなら もうええやろ!だって「おせっかい」は今更治らん。

精一杯の力を込めて母国を出て、私の住む日本で生きようと燃え滾る想いを持ってやって来たと勘違いした私が悪い。

とにかくどっと疲れた…お話でした。

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