家族会
15年前にめいの家家族会を作り初代会長となり、めいの家の行事やお掃除会、介護福祉士研修、終末期医療につての医師との懇談会、認知症サポーター養成講座の開講などに尽力し、男性職員を引き連れての飲み会や山登り会など利用者にも職員にも優しく力になってくれた彼。
とある水曜日、彼の妹さんから電話があった。
「認知症」になった…。エアコンの冷房と暖房を間違えて熱中症で倒れて入院したが徘徊し帰宅願望強く強制退院。どうしていいかわからずで‥めいの家を思い出してくれた。思い出してくれただけで何とも嬉しいが、しっかりした機敏ないつも小走りで駆け回っている彼を知っている私たちは‥戸惑った。さあどうしよう…。何を手伝える?
167センチ36㌔‥痩せちゃって‥でも私たち全員の顔も名前も覚えてる。ここがどこかもわかっているが、「母と二人暮らしで母がご飯を作っている」と言う。彼は最愛の母をめいの家で看取り ここでお葬儀をしてくれた。全員が参列し彼の母を送った。それも覚えているが家にいて家事をしている母もいる。まだらに認知症状が垣間見える。
今、デイのソファに座っていてしっかりした眼光の でも少し不安げな彼と次の一歩を進もうと思う。誰にでも起こりうる「認知症」の発症。認知症発症以前の利用者に私たちは出会うことはない。認知症になったから、サービスが必要になったから 私たちは出会うんだ。でもね、今回は彼の過去を知っている。仕事して、山登って、酒を酌み交わした彼をよく知っている。辛さが倍増する。
辛いけど あんなにこんなにめいを愛してくれた彼に、妹さんに、知らん顔なんかできるはずないよね。
できることは全部やる。めいの掟。笑 懐かしい人と会えた今日でした。