ドラマ
誰の人生もドラマにならない人生なんかない。
「何もないわよ、平凡な人生。話するようなことないわ」
と言いつつ、ばあちゃんたちの人生は山あって谷あって戦争あって…もうそれだけで平凡なはずない。
井戸水から水道へ、薪からガスへ、ろうそくから電気へ。ラヂオから白黒テレビへ、そしてカラーテレビへ。電報から電話へ。明治から昭和へ人々の暮らしは今の日本より目まぐるしく変わっていったことだろうと思う。
去年103歳で亡くなった婆様が「水道が付いたときは泣いたぁ。もう水汲みに行かんでいいんや、しもやけ作って川で洗濯せんでいいんやって思たよ。行水の水も運ばんでいいんやで。神様はおるんやで。」と涙をためて何度も何度も話してくれた。
婆様たちの人生は奇跡のような発明に溢れていたようだ。
私も67年生きてんので少々生活が便利になってきた途上にいた。二層式の洗濯機からドラムの洗濯乾燥機に、一つドアの冷蔵庫から冷凍庫と野菜室が別のしかも自動製氷機付き冷蔵庫、ミッションの車からオートマティックの車に、しかも最近はキーがない、ピッでドアが自動で開く。家の電話はコードレスになり、今は子供でも携帯電話を持っている。電話をかけるだけの携帯電話は今やパソコンだ。文章を打つのはもっぱらタイプだったけどワープロになってパソコンになった。便利になった。間違いなく便利だよね。まだまだ便利になるよね、きっとね。車は空を飛ぶし、どんな国の人とも話せるようになる、男と女の枠を超えて愛し合うことも普通のことで、月にだって火星にだって住める日が来る。
だからこれまでのようにこれからだってドラマにならない人生なんかない。みんな特別でみんな素敵。
聞かせて、あなたのドラマ・・・・・。