哲学者:鍼灸師:実弟かっちゃん

三つ違いの弟で。小さい頃は栗色のくるくる髪に真っ白いムチムチお肌のかわいい子だったの。たいして勉強している風でもないのに頭のいい子で、黙って本ばっかり読んでいた。自慢するわけでもなく東京の大学に行ってしまった。気づけば彼は大酒飲みになっていてびっくり仰天した。我が家は私以外全員が大酒飲みで、酒を飲まない時は寡黙な技術者の父と弟は今となってはそっくりだと思う。
学生時代に悪い事しかしてこなかった私に比べ、弟は全く手もお金もかからないよくできた子だったと母は言う。私の悪事を傍で見ていた弟は、こうなってはいけない!こんなことにはなるもんか・・と心の底から思って真っすぐに大きくなった。としたら、よ!!反面教師の姉として彼の真っすぐな人生にかなり良い影響を与えていたんだ。私に感謝してほしいと思うわ。
文学部哲学科を卒業した弟は、大阪に帰って来た。
気付けば、鍼灸治療の専門学校に通い出し、彼は鍼灸師になった。マラソンとトライアスロンを愛し、伊丹市の実家から吹田の五月ケ丘めいの家までの20キロを走って来て皆さんの治療をしてくれている。
姉弟らしく、母のことや仕事のこと、家のことを話せるようになったのはここ何年か・・・・。
女と男の姉弟は、お互い結婚したら、ほぼ他人で。なかなかお買い物行ったりランチしたりっていう付き合い方はしてこなかった。私たち姉弟は長年疎遠だった。
私の仕事をサポートしてくれるようになって、やっと私たちはいろんなことを話し合える姉弟になった。
かっちゃんがばあちゃんたちを連れてお散歩してくれて体操してくれてヨガしてくれて職員のマッサージや体調管理してくれて、変なブラックジョークで笑わせてくれていることがみんなの生活の張りになっている. かっちゃんが,ばあちゃんたちに声を掛けているその一つ一つに「ハッ!?!」とする。そっくりなんだもん、私の話していることと。これが「血」というものかしらと笑ってしまう。一緒に暮らしたのは高校まで。屋根の下にはいたけどお互い何を考えていたのか知らん くらい遠い感じだったような。でも同じ声のかけ方をして同じことで笑わせる。不思議でしょ。
昔、昔々 大昔。
私が結婚した時のこと。
披露宴でかっちゃんがスピーチした。蝶ネクタイした彼は大きな声で
「僕は姉の味方です!!!」
この言葉以外は全く覚えていない。
40年くらい前の話だしね。
でも、強烈にこの言葉だけは覚えている。
そして、私の悪事の限りを見てきただろう弟は、それでもなお今もなお私の味方でいてくれている。
もしこの先、遺産相続や母の介護で意見が合わず大げんかになったとしても
かっちゃんと陰湿な関係になることは絶対にないと言い切れる。
姉もまた、弟が思っているよりずっと弟の味方でいると決めている。なかなかのいい男なのですよ。

仲良く年取ろうじゃないか、かっちゃん!!

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