今日を生きる作品 由香のケアプラン。宮﨑由香

「行ってきまーす」と家を出て、家の周りをぐるりと一周ベランダから忍び込み一日中本を読んでいる中学生時代の次女 由香。
朝起きないでいい生活、規則正しくしない生活を求め、通信制の高校に行ったにもかかわらず、大学に行くと言い出した。以後四年間、日本語創造学科通って卒業、介護福祉士にも合格した。頑張り屋さんなのか?ぐうたらなのか?今もわからない。

大学時代からめいの家でアルバイトしていて、
2年前に介護支援専門員になり、今春 保育士に合格した。
いつか・・じいちゃんばあちゃんたちと子供たちが一緒に暮らす場所を目指している。

お姉ちゃんがあまりに気遣いの人なので小さいころからコンプレックスがあったと本人は言うが、由香の自由な発想と奔放さはお姉ちゃんと比べるところなど何もない。

天性に、人と楽しむ素質を持っている。
由香と出かけたら楽しい。由香と歌ったら声が出る。由香と話しているだけで大笑いできる。じいちゃんばあちゃんを幸せにする対応はズバ抜けている。

ただ、この子も姉と同じく言葉に衣を着せない。正しいと思わない事はとことん追求する。どうでもいい事には全く興味がなく、興味のあることは話し始めると簡潔に出来ず由香ワールドに連れて行かれてしまう。

ただ、それぞれの方の生活にどハマりする美しく感動するケアプランを作る。
今日を生きるプランを作る。
たとえば「お風呂上りにはビールを飲む」というプラン。笑
心臓が悪くとも、水分制限があろうとも、大好きな物をあきらめない豊かな今日のプランを
作る。生活すべてがケアプランで決まるとは思わないが、自分がどう生きたいか、どう死にたいか、なにを求めているか知ってくれている人がいるのといないのとでは、人生の質が大きく変わると思うのです。

規則正しく出来ない由香が、規則やマニュアルに縛られず、「その人」だけを見て、ひとりひとりを大切に思い作る作品に敬意を表します。
由香だからできる事。
由香にしかできない事。